マスクの話 布マスクなんてアウト!

コロナが猛威をふるうドイツ、今日からバイエルン州では公共交通機関、スーパーマーケット、薬局、病院、食べ物のマーケット、とにかくロックダウン中の今普通の生活をしている中でのほとんど全ての外出において、15歳以上のF F P2マスクの着用が義務化となりました。ごっつい見た目の医療用防護マスクです。サージカルマスク(不織布マスク)でもダメ、布マスクなんてとんでもない!という状態になっています。

私はバイエルン州には住んでいなくて、この3ヶ月くらい、スイスのメーカーのリビングガード というマスクを使用しています。布マスクですが、特許をとっていてF F P2マスクと同様の効果がある、週に1回水洗いすれば10ヶ月程度使えるので、経済的というのが売りです。でも、どうやら、バイエルン州では、このマスクが今後公に認められるかどうかはわからないようです。

私の州でも、きっとF F P2マスクの義務化が進むでしょうから、今日子供達の分も買いこみました。一つ2ユーロ弱。使い捨ては勿体無いので、オーブンで80度で殺菌できるという裏技も、先ほどドイツ人友達から教えてもらいました。

秋までは、家の古い洋服でマスクを手作りして楽しんでいたのに、状況がどんどん悪くなる中、布マスクじゃ怖いな、と自分でも思っていたので、この流れは自然といえば自然です。すでにクリスマス前には、65歳以上の高齢者にはF F P2マスクが確か一人当たり3枚、無料で配られたはずです。

でも、街の中で全員がごっついごっつい防護マスクつけてるって、ほんと、異常事態。すごい時代にいるんだなと感じます。

昨夜、医療に関心を持つ長女が心臓のことを色々聞いてきて、夫の解剖結果を経ての死因について尋ねてきました。あの時のことがまた蘇ってきて、きつかったけど、正直に伝えました。私の中では、死というのは遠いテーマじゃないだけに、この変異型コロナがすごい脅威となってヨーロッパーに広まってくることに恐怖を覚えます。

夫の死後の私の人生は子供を育て上げるため、ある意味、私の半分は夫と一緒に亡くなってて、今の私の人生はある意味ボーナス、っていうような気持ちもあるけど、コロナで重症化にはなりたくない、本当に怖い、という気持ちもあります。

心配性の夫が生きていたら、彼は本当に私以上に気をつけまくって神経質になってるかもなぁと思います。夫の知らないことがどんどん世界で起こっている。月日は確実に立っている。

突然死だったため解剖されることに

夫はイギリスで健康診断を、そして日本でも2年に1度くらいの間隔で人間ドックを受けていた。それなのに、突然死してしまった。太っていなかったしお酒も人並み程度しか飲まなかった。

夫の心臓が取り出されて検査されることになった。ここで私の意思は聞かれなかったように記憶している。子どもに遺伝する可能性もあるから、大きな心臓専門の機関で検査するとのことだった。

わたしは笑顔の死に顔の夫の身体にメスが入ることに抵抗を覚えた。「綺麗に縫ってくれますか?」と聞いた。ちゃんと綺麗にします。と答えてくれた。

数日後検査結果が出た。

死因は左心室肥大。

遺伝子の突然変異か何かが起こって心臓に異常をきたし、あっという間に逝ってしまったのだ。

死因が分かっても夫は帰ってこない。心電図では分からなかったけど超音波を取っていたら異常に気づけたらしい。でも健康だったからそんなことしてなかった。

後悔しても恨んでも夫は帰ってこない。

夫がいなくなった日〜夫が亡くなった

私が病院に着いたのは19時ちょっと前だったと思う。焦る私に、受付の人が「そんなに慌てなくても大丈夫だから」と私をなだめる。彼女は夫の症状なんて何も分かってなかったのに。

処置室に入るとすぐに、これは只事ではないと分かった。夫の着ていたシャツはハサミで切られ、夫は機械に繋がれ、心臓マッサージやら電気ショックやらを受けていた。一緒に付き添ってくれた友達と私は祈ることしかできない。状況もつかめない。私がそばに行けば夫の状態は良くなるはずだと、病院への道中はずっと信じていたのに、本当に、本当に危うい状態なことが分かった。ここからの記憶は、もうあまりない。

20時半過ぎ、夫の臨終が言い渡された。スタッフの目には涙も見えた。

夫は教会の中で、あっけなく倒れたらしい。教会内に医師がいて、すぐにマッサージを始めてくれたらしい。そして、雪にもかかわらず、救急車は2分もかからずに来てくれたらしい。それなのに、それなのに、健康だった40代の夫が急死した。どうすればいいんだろう、どうすればいいんだろう、私は、そればかり言っていたような気がする。

クリスマス直前、私は妊娠5ヶ月30代半ばで小さい子供達を抱えて、未亡人になってしまった。